コロナ禍をきっかけに、ソーシャルディスタンスを保ちながら楽しめるということで、
「ゴルフブーム」が起こりましたよね。それに伴いゴルフウェアの新しいブランドもたくさん立ち上がりました。調べてみると既存のゴルフウェアはロゴ頼りのものが多く、デザイン性の高いブランドが参入する余地が大きいようです。
いわれてみると、2023年3月にデビューしたセルフォードのゴルフラインは「華やかで気品があり、かつ可愛い」という今までにないレディースのゴルフウェアですよね。納得です。
弊社もタグレス印刷で参入のお手伝いができるのでは……?と思ったり思わなかったりしますが、今回はテキスタイル方面ではなく、ゴルフボールのお話しをさせていただきますね
凸凹しているので、印刷する際に色々と制限があるゴルフボール。
しかしそもそも、なぜこんな形をしているのでしょうか。
それは「遠くへ飛ばすため」です。
ゴルフボールの表面にある凸凹は「ディンプル」といいます。
笑ったときにできる「えくぼ」という意味です。
もともとのゴルフボールにはディンプルはなく、つるっとしていたそうなのですが、
あるとき、使い古した傷のあるボールを使うと飛距離が伸びる、ということを発見したひとがいたそうで、その後、紆余曲折あり現在のゴルフボールが使われるようになったようです。
なぜ、ディンプルがあると飛距離が伸びるのでしょうか?
ディンプルには2つの役割があります。
1つは、飛翔中のボールへの「空気抵抗」を軽減させること。
もう1つはボールを上に上げる「揚力」を増加させることです。
ディンプルがないボールだと、プロが打ったとしてもいつもの半分しか飛距離が出ないそうです。
とはいえディンプルが多ければ多いほどよい、というわけではありません。
ディンプルの数や形状、バランスなどが重要になっており、
各メーカーの特許の対象にもなっています。
ゴルフボールの構造、素材
ゴルフボールの構造はどうなっていると思いますか?
実はゴルフボールを割って開けてみると、2層~4層の構造になっています。
2層構造のボールをツーピースボール、3層構造のボールをスリーピースボールといい、
多層化によって、特定の性能を向上させることができます。
どの構造のボールにも中央にコアがあります。また、一番外側の表面層をカバーといいます。
コアが硬く、カバーが柔らかいボールはスピン系ボール、
コアが柔らかく、カバーが硬いボールはディスタンス系ボール、と呼ばれます。
ゴルフボールのような硬球の場合、中が空洞ではないので、
スピン系ボールでもディスタンス系ボールでも印刷する分には問題ありません。
また、表面層であるカバーの材質に関しては、
カバーが柔らかい、スピン系ボールは「ウレタン」が使われており、
カバーが硬い、ディスタンス系ボールは、「アイオノマー」が使われています。
公認球と非公認球
ゴルフボールに凸凹があると飛距離が伸びるということは、
ボールに細工をすればスコアも伸びるのでは?と思いますよね。
しかし、ゴルフボールには一定の規格が定められています。
その規格をクリアし、公認球リストに掲載されているボールでなければ、公式な試合では使えません。
2. ゴルフボールへの印刷方法について
ゴルフボールへの印刷方法は2つあります。
インクジェット印刷とパッド印刷です。
① インクジェット印刷
インクジェット印刷とは、CMYKの4色のインキを霧状に噴射することで、直接製品に印刷する方法です。
版をつくることなく、写真やフルカラーデザインの印刷が可能です。
一般の方がゴルフボールに名入れ等の印刷を行う場合、インクジェット印刷で加工されている場合が多いです。
② パッド印刷
パッド印刷に関する詳しい説明についてはコチラ。
メーカーの公認球へ印字されているロゴ等は、耐久性やコストの観点からパッド印刷で行われています。
ゴルフボールを量産するメーカーでは、ゴルフボールのロゴ印刷専用機械が導入されており、超高速で印刷されています。
反面、色数には限度があり、フルカラーなどは対応が難しい方法となります。
〔 印刷範囲はどのくらい? 〕
インクジェット印刷では、直径18~22mmを印刷範囲としている会社さんが多いです。
1円玉の直径が20mmですので、大体1円玉ぐらいだと思っていただければと思います。
実際印刷してみると「思っていたより小さいな……」と感じる方もいらっしゃいます。
会社さんによっては、もう少し大きめに印刷することも可能です。
パッド印刷の場合は、日本国内ですと、インクジェット印刷と同じく直径18~22mmぐらいを印刷可能範囲としている会社さんが多いのではないかと思います。
弊社では140度、直径およそ40mm前後での試作実績がございます。
〔 ゴルフボールのカラーによって… 〕
最近はさまざまなカラーのゴルフボールが販売されていますが、
白以外のゴルフボールへ印刷する際に気を付けたいのは、発色です。
一般的なゴルフボールは白色なので、デザインの白色部分には印刷を行わず、ゴルフボールの素材の白を利用するのですが、
白以外のボールに印刷する場合、求める品質によっては、下地として白色を印刷する必要があります(白引きといいます)。
たとえば、薄いピンク色のロゴを印刷したい場合、白いゴルフボールでは問題なくても、
黒いゴルフボールの上に印刷を行うと、インクの色が黒地に負けて、異なる色見になります。
この場合は、前述の白引き、もしくは二度押しで対応しますが、限度はあります。
〔 使用するインキは…? 〕
メーカーが販売しているゴルフボールは、ロゴなどを印刷したあとに、表面を保護するために透明なコーティングを行っていますので、そのコーティング素材に合わせたインキを選定し、印刷を行います。
相性の良くないインクを選んでしまうと、ラウンドが終わるころには、絵柄に傷・剥離だらけ… ということもあるので注意が必要です。(中には観賞用前提で販売しているサービスもありますので、注意事項を確認しましょう)
3. ゴルフボールへの印刷事例
タイで「日本人向けのゴルフボール名入れサービス」を提供しております。インスタグラムで事例をご紹介しておりますので、下記リンクよりご覧ください。帰任祝いや企業コンペ等、様々なシチュエーションでご利用いただいております。
日本人スタッフが在籍しておりますので、日本語でのご対応が可能です。
タイ国内でゴルフボールへの印刷をご希望の方は、ぜひこちらもご利用ください。
今回はゴルフボールの印刷について、ご紹介させていただきました。
既に日本では様々なサービスがありますが、ゴルフボールの表面にもっと大きく印刷したい!
というようなご要望がありましたらぜひ一度ご相談いただければ幸いです。
コンペ賞品用など、小ロットでのご対応も可能ですので、
ゴルフボールやグッズへの印刷をご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。