印刷の相談をすると、話に出てくる
「これは治具ちゃんと作らないといけませんね」
話にはでなくとも、見積もり書には大体明記されている「治具代」
「小ロットなのに必要なの?」
「何に使うの?」
しかも… 「結構高いんだなぁ..」
なんて思われたことはありませんか?
実際に印刷治具を製造しているメーカーとして、治具の必要性についてお答えします。
2. 治具とは?
治具を百科事典で調べてみますと…
「加工や組立ての際、部品や工具を案内し位置決めするとともに固定する補助具。」とあります。
由来は英語の[jig]なんですね。
印刷において、治具は、「印刷対象製品を固定し、繰り返し同じ位置に印刷できるようにする」役割を担います。
例えば、ゴルフボールなど底面が球体や曲面のものが分かりやすいと思いますが、
印刷するときに商品が動いてしまうと、綺麗に印刷できなかったり、希望する位置に継続的に印刷することが出来なくなってしまいます。
そのため、良い治具を使用することは、綺麗な印刷をするための必須条件となるわけです。
3. 最適な治具設計
印刷方法・絵柄・サイズ・製品形状・製品材質を考慮して、治具設計を行っています。
そのため、基本的に治具は一品一様。
似ている製品でも使用することが出来ないケースが多いです。
例えば、車内にある飲料用カップホルダーを想像してください。
ペットボトルにはちょうどいいけど、缶コーヒーだとちょっと大きすぎて、運転中に安定しなくてこぼれるか心配…
そんな経験ありませんか?
治具は、この感覚と似ています。
ちょうどいい嵌りの治具を作らなければ、製品が動いてしまい、綺麗な印刷が出来ない。
逆にきつすぎても大切な商品を傷つけてしまいます。
「なんで少し大きくなっただけなのに、似ている商品なのに治具が必要なの?」
それが、この答えです。
4. 小ロット対策
とは言っても、お客様にはご予算があります。
そのため、数量が少ない場合、簡易治具を作成したりします。
何千個の印刷をすることはできないけど、
100個なら問題なく使用ができるものなど.. お客様のご要望に合わせてコストダウン検討することもノウハウの1つです。
5. 治具作成が必要ないケース
治具代がかからないケースがあります。(ラッキー!)
1. 印刷業者にて、既に汎用できる治具を持っている
2. 製品形状が単純(例:底面がフラット)なので、治具を作らなくても問題ない
3. リピート案件で、印刷治具を作成済みである
6. まとめ
いかがでしたでしょうか?
品質と生産性に直結する治具。
治具あっての印刷ということを覚えておいて頂けると嬉しいです